Q&A集 Vol.2
コストダウンのノウハウが知りたい!
コストダウンには様々な方法があります。弊社で過去に取り組んだ油圧回路の構成部品におけるコストダウンの事例をご紹介します。この例のような油圧構成部品に限らず、従来加工品であったものを購入品に切り換えることで原価を低減することが可能です。構成部品を加工品とするか購入品とするか設計時に最適化することがコストダウンにつながります。
コストダウンの事例
対象の油圧回路は油圧モータの正転/逆転用ダブル型電磁弁と、高速/低速用シングル型電磁弁からなる2速回路です。この回路はアクチェータ(油圧モータ)から排出される圧油を、2系統の絞りを任意に通過させ、高速/低速を実現するものです。当初ここに使用する「2速回路ブロック」は部品図面による加工品にしていましたが油圧機器メーカに同じ機能の製品があることがわかり、購入品として切り換えしたのです。購入品にすることで、価格は前加工品に比べ僅かですが低減できたのと、手配時の原図をコピーする手間、受け入れ時の検査の手間を省くことができました。
ポカヨケとは?そのノウハウも知りたい!
ポカヨケとは人為的ミスが発生しないように防ぐ、あるいは人為的ミスが発生してもすぐ気づくことのできる仕組みのことです。特に量産加工ラインなどではたったひとつのミスでも数百、数千という不良品を発生させる危険性があります。ポカヨケはミスを無くすことで不良品を出さないという考えに基づいています。 弊社が実施したポカヨケの事例を一つご紹介します。
ポカヨケの事例
油圧シリンダを高速・低速で前進/後退させる2速回路+減速回路での例です。改善の前後での相異点は、コネクティングプレートとブロッキングプレートです。改善前も機能上は問題ない回路だったのですが、減圧弁とコネクティングプレートを逆組付けしても動作してしまう回路になっていたのです。実際組立時で逆組付けしてしまったのですが、試運転調整時に減圧弁調整ができアクチュータが動いたため発見が遅れてしまいました。そこで、コネクティングプレートをブロッキングプレートにすることで逆組付けした場合、アクチェータが動かない回路に変更したのです。