PLC(シーケンサ)のスキャンタイム
このページからご覧になる方は、もしよろしければ先にこちらのページからご覧ください。
「 PLC(シーケンサ)について 」を見る
PLCはラダー回路を毎回反復処理しており、この1回の処理時間をスキャンタイムと表記しています。簡単に言うとラダー回路を演算処理しエンド命令を受けて演算内容を入出力回路に出力する。また最初からラダー回路を演算処理といった具合に繰り返します。最近のCPUプロセッサは高速なのでスキャンにかかる時間が短くなっていますがプログラムの大きさにより数100ミリ秒と時間がかかる事があります。このスキャンタイム対策としてファナック製PLCは第1レベルシーケンス、第2レベルシーケンスと言うように処理に優先順位をつけて処理する機能があります。第1レベルシーケンス部はパラメータ設定により1,2,4msecまたは8msecと変更可能で第1レベルシーケンスは設定された時間ごとに1回処理されます。第1レベルシーケンスに非常停止、フィードホールドなど停止に関係する信号をプログラムしておけば優先的に処理されるのでスキャンタイムによる時間差を気にしないでプログラムが出来ます。その代りに設定された時間ごとに1回処理が入るため第2レベルシーケンス回路が分割され、全体のプログラム処理と考えると時間が長くなります。スキャンタイム短縮にジャンプ命令を使用しするとジャンプ間のプログラムがジャンプ以前の状態を保持するため出力がオンしたままになるなど、弊害も多々ありますので注意が必要です。