コンパクトなマガジン駆動ユニット
駆動ユニットは試行錯誤の連続
必要な機能を満たし、かつスペース効率の高い設計を行なうことは機械設計に求められる重要な要素です。構成するユニットの省スペース化の一例として、チェーンタイプATC装置のマガジン旋回用油圧式駆動ユニットをご紹介します。ここでは設計変更の時系列とあわせてご紹介します。
マガジン旋回用油圧駆動ユニット
初期|個別配置
油圧モータ・減速機・位置決めシリンダ&ノッチ編板・油圧2速回路・センサー類などを各ユニットを単独に配置するため占有スペースが大きく、設計自由度が小さいことが難点でした。
中期|全ユニット一体型
油圧モータ・位置決めシリンダ&ノッチ円盤・油圧2速回路など複数ユニットを一体化ししました。しかし、結果として駆動ユニット本体が大きくなり、周辺機器への制約が増大することとなりました。
後期|ユニット最適型
現行方式では、デクスタ(DEXTAR)という商品名で駆動ユニットを構成させています。デクスタでは油圧モータ・位置決めシリンダ&ノッチ円盤のみを一体化し、油圧モータから油圧回路部を分離させました。これにより、本体を小型化して、占有スペースの減少を図っています。周辺機器への制約も緩和され、設計の自由度も大きく広がりました。