大型機特集 重量工具 大型・重量ワーク対応!
我々が果敢に挑戦してきました特に大型(ATC装置であれば工具質量、APC装置であれば積載質量、ローダーであればワーク質量及び搬送ストロークなど)タイプの一部をご紹介いたします。
お客様にとって「大型」が弊社ではそうでない場合もあり、お客様の「普通」が弊社では大型になるかもしれません。
今回は大型機特集として、納入事例も大型機の事例をご紹介したいと思います。今回取り上げる事例は・・・
① 重量工具対応ATC(最大工具質量:225㎏)
② 異形大型ワーク対応APC(パレットサイズ:7,000×1,100mm)
③ 大型ワーク対応APC(パレットサイズ:Φ3,500mm、搬送質量:30,000㎏)
④ 重量ワーク対応APC(搬送質量:21,000㎏)
⑤ 大型ワーク加工ライン用ローダー
工作機械周辺装置 設計におけるポイント ~大型機設計のポイント~
1)荷重計算
2)搬送速度
3)トラックで搬送可能か?
4)加工可能か?
5)自重によるタワミ
エイ・テイ・シイ(株)が手掛ける大型周辺装置の中から、5つの事例に関してご紹介していきます。
また、最後にはそうした大型機における設計のポイントもご紹介していきます。
大型機のことなら、私どもエイ・テイ・シイ(株)にお任せください!
① 重量工具対応ATC
特徴
- 1本の質量が225㎏の切削工具に対応できる油圧駆動式自動交換装置を開発。
- 大型横中ぐり盤用ATC装置では通常工具質量30㎏程度であるが、エイ・テイ・シイ(株)ではその7倍の225㎏工具の交換を可能にするATC装置を開発しました。
仕様概要
ツールシャンク HSK A125(特殊)
工具収納本数 23本(通常工具)
5本(特殊工具)
マガジンチェーンピッチ 360mm
工具最大長 800mm(通常工具)
1,100mm(特殊工具)
工具最大質量 140㎏(通常工具)
225㎏(特殊工具)
駆動源 油圧
② 異形大型ワーク対応APC
特徴
- 横長の大型パレットのため中間ステーショへの移動時にうまく左右の同期を取ることがポイントとなります。駆動源を1ヶ所に取り、左右に駆動を分配させることで課題を解決しました。
- 横長の特殊サイズのパレットチェンジャーの製作が可能です。
特殊パレットサイズ
パレットサイズ 7,000X1,100mm
パレット数 2面
本機 大型専用機
③ 大型ワーク対応APC
特徴
- 外径3,500mm、搬送質量30,000㎏(パレット含む)の特殊APC装置です。
- 段取り機能を持ちワークの回転、位置決めが行えます。
仕様概要
パレット外径 Φ3,500mm
パレット質量 23,000㎏
ワーク最大質量 7,000㎏
パレット搬入出駆動ギヤードモーター
パレット旋回駆動 ギヤードモーター
駆動源 油圧、空圧
④ 重量ワーク対応APC
特徴
- デュアルタイプのパレットチェンジャーです。
- 比較的パレットサイズの大きい場合に用いられるAPC装置です。
- Aパレット、Bパレット2つのパレットを保有しますが、それぞれの搬入出位置は本機側のテーブル移動により決められます。
- パレットの搬入出速度は約7m/minの仕様です。
仕様概要
パレットサイズ 1,800X2,500mm
搬送質量 21,000㎏(パレット含)
パレット面数 2面
駆動源 油圧
⑤ 大型ワーク加工ライン用ローダー
特徴
- エンジンシリンダーブロック加工を行うめの治具への受け渡しおよび、加工機間の搬送を行なうガントリーローダラインの納入事例です。
- ワーク質量50㎏という重量ワークを搬送するロ-ダーであり、それに耐えうるフレーム、モーターなど剛性面での対策を行っています。
仕様概要
走行軸ストローク 19,000mm
最高速度 120.0m/min
駆動源 ACサーボモータ
送り方式 ラック&ピニオン
上下軸ストローク 1,600mm
最高速度 85.0m/min
駆動源 ACサーボモータ
送り方式 ラック&ピニオン
工作機械周辺装置 設計におけるポイント ~大型機設計のポイント~
今回の設計のポイントは、大型機を設計する際のポイントについてご紹介いたします。
大型機を設計する際には特に、注意しなければならない点として、次の5つのポイントを挙げることができます。
1)荷重計算
辞書では搬送物の重さ、構造物に加わる力とあります。
例えば、フレームに角パイプを使うと鉄板に比べて装置全体を軽く出来て、同じ荷重に耐えられます。
2)搬送速度
駆動機器の剛性、衝撃の緩和、加速減速時間の設定・・・etc
最終的にはお客様の要求とのバランスを取りながら検討を行っていきます。
3)トラックで運搬可能か?
搬送コストを考慮し、「一体構造」「分割(再組立てが必要)構造」の検討が必要となります。
運搬する際に使用するトラック、トレーラーとしては以下のものを使用することが多いです。
・11ton車(可搬サイズ:2,300幅×7,000長さ×2,700高さmm)
・高床トレーラー(可搬サイズ:3,000幅×7,350長さ×3,100高さmm)
・低床トレーラー(可搬サイズ:3,000幅×5,400長さ×3,500高さmm)
4)加工可能か?
同じ部品でも少し長くなると加工機のサイズアップとなり部品の加工費が倍以上になることも有ります。
極力加工サイズを考えた設計をおこなわなければなりません。
5)自重によるタワミ
大きな機械だと自重によるタワミが機能上問題になる場合があります。
身近な例として、車をジャッキアップするとドアが閉まらなくなることがあります。
大型の機械でも小型の機械でも、機械づくりの原理原則は同じです。
しっかりとポイントをおさえた設計・製作を行うエイ・テイ・シイ(株)に是非ご相談下さい。