既存機・既存設備をロボットで自動化したい!
自動化で生産性を上げたい、オペレーターの拘束時間を減らしてもっと付加価値の高い業務をさせたい等、目的は様々であれ自動化の導入を検討されている企業様は増加傾向にあると思います。また、最近では自動化の導入に適用できる補助金や助成金も多くあり今後もより一層ニーズが高まると思われますが、その際に必ずしも新しい加工機が必要かと言われるとそうではありません。もちろん、最新の加工機にはそれ相応の便利で新しい機能があることには間違いありませんが既存機を活用して自動化することも可能です。ここでは既存機を活用した自動化のポイントと立型マシニングセンターを例にした自動化提案をご紹介します。
▼既存機・既存設備の自動化のポイント
どこからどこまでの工程や作業を自動化するか
人が全く介入しない完全自動化ラインは特定の業種やワークによることが多く、少量多品種加工の場合には人が介入する割合は多くなりがちです。多品種のワークが存在する場合に例えば下記のような選択肢があったとします。
- カメラやセンサーでそれぞれのワークの特徴を検出し、自動でワークの種類判別
- オペレーターがワークの種類を把握し、操作画面でワーク選択
自動判別の場合はカメラやセンサーなどの機器類と制御回路(制御ソフト)が必要になりますので2.に比べてコストUPの傾向になりますが人の介入は少なくなります。しかし、2.の場合では、オペレーターによる入力・操作ミスの可能性がありますので注意が必要です。また、前工程とのワーク受け渡しまでを自動化するのか等も含めて検討する必要があります。
↓ポイント
自動化の検討の一歩として工程や作業内容の見える化をしてみてはいかがでしょうか。工程分析表として完璧に纏めなくても構いませんので文字や簡単なフローで見える化し、それを工場内レイアウトとも照らし合わせながら「無駄を省けそう」なところや「こういう工程を自動化できれば効果が出そう」といった箇所をきっかけに検討することもできます。
▼既存機・既存設備の自動化の提案
立型マシニングセンターのワーク交換システム
既存の立型マシニングセンターに割り出しテーブルを搭載した多面加工を自動化するシステムです。ワークはパレット上にセットしパレットごと交換を行います。パレット上のワークの段取りは作業者の方が行い、段取りが完了したワークをパレットストッカーに投入します。加工ワークが少量多品種の場合、パレットIDなどを用いるのも方法のひとつです。