産業用ロボット導入の「じならし」作業
要件が明確でないいまま、ロボット導入しようと検討しても様々な問題点が発生します。明確でないままロボットシステムインテグレータ(Sier)に導入の相談をした場合、要件の洗い出しや詰め作業に相当時間がかかるため費用や人的な負担が大きくなります。また現状の問題点を検討せずにロボット導入を行っても大きな効果は得られないでしょう。単一単純作業をロボットに切り替える際は効果がでるかも知れませんが、ライン全体の変更にロボット導入となりますと、導入前の「じならし」が非常に大切です。ロボット導入にあたって、改善活動を推進し「じならし」作業を行うことが、投資効果を高め、安定したロボット運用につながると思います。
産業用ロボット導入の現状の把握・問題点
現状の問題点を洗い出し、課題の摘出と対策の推進を行います。現状から「あるべき姿」を描きます。お客様自身もしくはSierとともに何年か先を見据えた「あるべき姿」の検討です。具体的には、生産性倍増・リードタイム短縮・省人化・原価低減などを目的とした上で、現状のデーターを把握します。そこで現状と「あるべき姿」のギャップを明確にし、またギャップを埋めるための対策を検討します。これがシステムや機器導入前の「じならし」に相当し導入企業様の知恵と汗の結晶となり、大切な財産となりえるでしょう。
産業用ロボット導入の「じならし」が必要な理由
現状のままシステム化をする事は、様々な問題を抱えたままになりシステムが複雑になる可能性があります。単独機器のシステム導入は別とし、本来のシステム化は「あるべき姿」の実現に向けた取組みであって旧来の問題点の解消や新しい取組を伴わなければあまり意味がない投資となると思います。そこで「あるべき姿」を描き実現に向けた「じならし」作業が必要なります。社内各部門において目指すべき方向が明確になり、「じならし」を行うことにより、シンプルなシステム化となり投資が抑えられる可能性があります。また検討することによりシステム化を見合わせた内容についても、今後の対応時にスムーズに行うことが出来ると思います。
産業用ロボット導入のSier(システムインテグレータ)の取組み
今回は、ロボット導入前の「じならし」作業について書かせて頂きました。システムインテグレータの仕事として、まずはお客様から相談されなければいけません。しかし「じならし」作業をどのように進めて良いのかわからない場合もあると思います。そこで、Sier(システムインテグレータ)とお客様と協力しながら進めて行きますが、Sierのスキルも重要な要素となります。また「じならし」作業の中身もまだまだ細分化されたものになります、あくまでもロボット導入企業様主体で行うものです。エイ・テイ・シイ(株)では、近年ロボットシステム構築に力を注いでいます。皆様のお役に立てられる事があるかもしれません、お気軽にお問い合わせくださいますようお願い申し上げます。