ロボット導入の目的
ロボット導入には興味や関心はあるけど、いざ検討しようとしてもなにから始めればよいかわからないという企業様も多々あると思います。導入しようと思う目的は、人材不足の解消・生産効率・品質安定・現場環境など様々でしょう。ではなにから始めればいいのか考えていきましょう。
ロボット導入の前
「うちの工場でロボットを使ってなにかできないかな」と漠然に商社やSIerに聞いても前には進まないと思います。
買い物に行って何か欲しいけど、何を買って良いのかわからないのと同じで、例えば自動車購入時に自動車が欲しいのですがと言われたら、どのような自動車か、軽か普通車かワンボックスカーか、またどこのメーカーが良いのかなど目的がないと商談も進みません。 産業用ロボットはいろいろな種類があり汎用性が高いため幅広い用途に使えます。よって「この工程にロボットを使用したい」ロボットで解決したい課題が明確であれば、SIerや商社との協議・検討もより具体的になるでしょう。また工場の工程を見て考えたけど「問題や課題が明確に浮かばない」という企業様もあると思います。その場合は、情報集めの中で見つけることもできると考えます。
情報集めの方法
ロボット導入の情報集めとして、産業用ロボットの展示会に足を運ぶとか、ニュース・情報を扱うメディアを閲覧するなどありますし、地方自治体がロボット推進の運営を支援しているところもあります。また工作機械メーカーの展示会では、工作機械と一体になったシステムを見学できたり、食品業界展示会では食品機械として機能するロボットシステムが展示されています。自社の課題になにかヒントになるものを発見できるかもしれません。また現在は情報が溢れておりインターネットである程度の情報収集が可能で、動画や写真でロボット導入事例等を紹介しているところもあります。ロボットメーカー、SIer、ロボット商社などのホームページから自社に使用できそうなものも見つけることも出来るのではないか思います。
社内システムの検討
情報集めを行った後、自社にあったロボットシステムの検討に入ると思います。ある程度ロボットを導入したい工程などは決まっているでしょう。いわゆる仕様検討の段階です。まず導入目的がなにかを明確に、対象ワーク(部品)や工場でのレイアウトとロボットの設置場所や、現状からの生産性の目標値も明確にしておいた方がいいでしょう。また全ての工程をロボットで自動化できればよいのですが、ロボットに向く作業もあれば、人に向く作業もあります。ロボットで自動化が厳しそうな工程は、人手で行う選択肢もあります。詳しくは技術情報「自動化システム導入のポイント・全体最適と部分最適」を参考にしていただければと思います。
できれば、ロボット導入企業として「ロボットシステムの要求仕様書」をまとめ、要件を明確にしておいた方がロボット専門業者(SIer)や商社との検討をスムーズに行えるでしょう。
協力専門業者に相談
仕様検討がある程度進んだ段階で、次にどこに連絡すればよいか考えれば、まずロボットメーカーだろうと思うでしょう。間違いではありませんが、ロボットメーカーは販売代理店や、ロボット専門業者(SIer)を紹介してくれると思います。お付き合いのある機械商社や販売店がロボットを扱っているのなら相談してみるのもいいでしょう。また打合せやロボットシステムの設置場所(現場)での詳細な検討が必要となるため、現場に近いロボット専門業者(SIer)にお願いすることもひとつでしょう。
まとめ
ロボット導入準備~導入に向けた仕様検討~見積り、契約~導入~運用までのプロセスにおいて、様々な問題点が潜んでいます。それは導入企業様から見たもの、SIerから見たもの、また共通するもの等があると思います。これらを回避していくためには、あらかじめ問題点を検証しこれを回避していく手立てが必要となります。弊社はSIer側の立場から、企業様へのお役に立てるよう協力させて頂きます。